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【例文つき】新規顧客開拓の効果が劇的に上がるビジネスレター(手紙営業施策(しさく))の書き方|『起承転結』で相手の心を掴む!

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TEXT BY レタリーマガジン編集部

相手の心を掴む!『起承転結』で劇的に変わるビジネスレターの書き方

ビジネスの世界で、相手に敬意を払い、目的を明確に伝えるための強力なツール、それがビジネスレターです。「でも、どう書けば相手に響くのか分からない」「失礼な書き方をしていないか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、日本の伝統的な文章構成である「起承転結」のフレームワークを活用した、効果的なビジネスレターの書き方を徹底解説します。基本から応用まで、このガイドを読めば、あなたのビジネスレターが相手の心を掴み、目的達成へとつながる確率が劇的に向上するはずです。

ぜひ最後までお読みいただき、明日からのビジネスレター作成にお役立てください。


なぜ今、『ビジネスレター』の『書き方』が重要なのか?

デジタル化が進んだ現代でも、ビジネスレターの持つ力は決して衰えていません。メールやチャットに比べて、手紙はより丁寧で、相手に特別感を伝えることができます。特に、重要な提案、感謝の気持ち、深い謝罪など、ここぞという場面でビジネスレターを選択することで、相手からの信頼を得やすくなります。

しかし、漫然と書いてもその効果は半減してしまいます。相手に「読んでよかった」と思ってもらい、さらには望む行動へと繋げるためには、ビジネスレターの書き方の基本と、効果的な構成を理解しておくことが不可欠です。


基本を押さえよう!ビジネスレターの構成要素

効果的なビジネスレターの書き方を学ぶ前に、まずは基本的な構成要素を確認しましょう。これらの要素が漏れなく含まれていることが、ビジネスレターとしての体裁を整える第一歩です。

【ビジネスレターの基本構成要素】

要素 内容 ポイント
日付 発行日を正確に記載します。(例:令和〇年〇月〇日) 和暦・西暦のどちらでも構いませんが、社内で統一しましょう。
差出人情報 会社名、部署名、役職、氏名、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスなど。 正確な情報を記載し、連絡がスムーズに取れるようにします。
宛名 相手の会社名、部署名、役職、氏名など。 個人名宛ては「様」部署宛ては「御中」。「御中」と「様」の併用は誤り。
件名 内容が一目でわかるように、簡潔かつ具体的に記載。 開封率や内容理解度に大きく影響する重要項目。
本文 手紙の本体。ここで「起承転結」を活用します。 この記事の核心となる部分です。
末文 結びの挨拶や、相手の健康・発展を願う言葉など。 丁寧な印象で締めくくります。
署名 差出人の会社名と氏名を記載。 差出人情報と重複しますが、最後に改めて記載します。

これらの要素を漏れなく、正しい位置に配置することが、ビジネスレターとして信頼性を高める基本となります。


相手の心を掴む!『起承転結』で組み立てるビジネスレターの書き方

それでは、本文の具体的な書き方を「起承転結」のフレームワークに沿って解説します。

【起】丁寧な導入で距離を縮める(拝啓・時候の挨拶など)

手紙の冒頭、相手に「開いてよかった」「読んでみよう」と思ってもらうための重要なパートです。個人の手紙と同様に、季節に合わせた時候の挨拶や、相手の繁栄・健康を願う言葉で始めます。

<起>のポイント

  • まずは「拝啓」で始めます。(目上の方への一般的なビジネスレターの書き方です。返信や社内文書では省略される場合もあります。)
  • 季節感を伝える時候の挨拶を入れます。(例:〇〇の候、陽春の候 など)
  • 相手の会社や個人の活躍・健康を祝う言葉を添えます。(例:貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。、〇〇様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。)
  • 日頃の感謝を伝える言葉を入れることも効果的です。(例:平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。)

この「起」の部分で、丁寧かつ礼儀正しい印象を与えることが、続く「承」以降の内容を読んでもらうためのカギとなります。定型的な表現が多いですが、状況に応じて適切な言葉を選ぶことが重要です。

【承】相手への理解を示し、手紙の背景を伝える

「起」で和やかな雰囲気を作った後、「承」ではなぜ今回手紙を書くに至ったのか、その背景を説明します。ここで最も重要となるのが、送付相手の業界や企業を取り巻く環境の変化、そして相手企業が現在直面しているであろう課題や、今後の目標達成に向けた課題に言及することです。

<承>のポイント

  • 事前に相手企業や業界について徹底的にリサーチを行います。Webサイト、ニュースリリース、業界レポートなどを活用しましょう。
  • リサーチで得た情報に基づき、「貴社が属される〇〇業界では」「近年の△△(市場の変化など)により」といった言葉で、相手の状況を理解していることを示します。
  • 相手が現在抱えているであろう課題や、目指す姿に向けた課題に焦点を当てます。「××といった課題に直面されていることと拝察いたします」「◎◎という目標達成のためには、◇◇の強化が喫緊の課題であると認識しております」のように、具体的な課題を指摘します。
  • これらの背景を踏まえ、「このような状況の中、弊社が…と考え、今回ご連絡差し上げた次第です」と、手紙を送った理由を明確に伝えます。

この「承」の部分で、相手は「この送り主は、我々のことをよく理解してくれている」と感じ、その後の提案内容に耳を傾ける準備ができます。「なぜ今、自分にこの手紙が届いたのか?」という疑問に、腑に落ちる形で答えることが成功の鍵です。

【転】自社の提供価値を簡潔に伝える(ここが本文の核心!)

いよいよ、このビジネスレターで最も伝えたい、自社のソリューションや提供価値を提示するパートです。「承」で明確にした相手の課題に対し、自社がどのように貢献できるのかを具体的に示します。

ご指示にもある通り、ここでは3文程度で簡潔に、最も伝えたいことを凝縮して記載します。長々と説明するのではなく、相手にとってのメリットが瞬時に理解できるように工夫しましょう。

<転>のポイント

  • 「承」で提示した課題と、自社のソリューションを明確に結びつけます。
  • 自社の製品やサービスが、具体的に相手のどのような課題をどのように解決できるのかを示します。「コスト削減」「効率化」「売上向上」「リスク低減」など、具体的な成果イメージを伝えましょう。
  • なぜ自社のソリューションが優れているのか、競合との差別化ポイントにも軽く触れることができるとより効果的です。(例:長年の実績、独自の技術、専門性の高いサポート体制など)
  • 重要なのは自社の「提供価値」を伝えること。単に製品やサービスを紹介するのではなく、「それによって相手がどうなれるのか」を具体的にイメージさせることが大切です。

【「転」の例文】

  • 「弊社は、貴社が直面されている□□の課題に対し、弊社の提供する▲▲サービスを通じて、コスト削減と効率化を同時に実現することが可能です。」
  • 「長年の実績に基づく弊社のノウハウは、貴社の△△分野におけるボトルネックを解消し、事業成長を加速させる強力な一助となります。」
  • 「特に、弊社の持つ独自の技術は、貴社の目指す◎◎という未来像の実現に向け、これまでにない新たなソリューションを提供できると確信しております。」

このように、自社の存在意義と提供価値をアピールしましょう。

【結】まとめとネクストアクションの提示

本文の最後を締めくくり、このビジネスレターを読んだ相手に、次にどうしてほしいのかを明確に伝えるパートです。「転」で提示した提供価値を受けて、具体的な次のステップを示唆します。

<結>のポイント

  • これまでの内容を踏まえ、「つきましては」「以上のことから」といった言葉でまとめに入ります。
  • 相手にとってほしい「ネクストアクション」を具体的に依頼します。
    • アポイントメントの依頼(例:一度、貴社にご説明に伺う機会を頂戴できますでしょうか。、〇〇様のご都合の良い日時をいくつかお教えいただけますでしょうか。)
    • 資料請求やWebサイトへの誘導(例:まずは添付の資料をご確認頂けますと幸いです。、詳細につきましては、弊社ウェブサイト[ここにURL]をご覧ください。)
    • 問い合わせの促進(例:ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。)
  • 相手への感謝や、今後の良好な関係構築を願う言葉を添えます。(例:末筆ではございますが、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。)
  • 最後に「敬具」で結びます。

「結」の部分で最も重要なのは、相手に「何をすればいいのか」を明確に伝えることです。曖昧な表現では、相手は次の行動に移りにくくなってしまいます。具体的な行動を提示し、相手がその行動を取りやすいように配慮することが、ビジネスレターの効果を最大化します。


ビジネスレターの『書き方』を成功させるための追加ポイント

「起承転結」のフレームワークに加え、以下の点にも注意することで、あなたのビジネスレターはさらに磨きがかかります。

【ビジネスレター成功のためのチェックリスト】

項目 詳細
件名を工夫する 相手はまず件名を見て開封するかどうかを判断します。内容が簡潔に伝わり、相手にとってメリットがあることを示唆できると理想的です。(例:「〇〇に関するご提案」「△△に関する資料送付のご案内」)
誤字脱字は厳禁 どんなに内容が素晴らしくても、誤字脱字があると信頼性を損ないます。必ず複数回チェックしましょう。
敬称を正しく使う 個人名には「様」、部署名や団体名には「御中」を使います。「○○部 御中 △△様」のような併用は誤りです。
丁寧語・謙譲語・尊敬語を適切に使う 相手への敬意を示すために、正しい敬語を使うことはビジネスレターの書き方の基本です。
読みやすいレイアウトを心がける 適度に改行や段落を使い、読みやすい文章量を意識しましょう。必要であれば箇条書きなども活用します。
用紙や封筒にも配慮する 正式なビジネスレターでは、白色の封筒を使用するのが一般的です。また、三つ折りで封筒に入れるのが基本的なマナーです。

まとめ:『ビジネスレター 書き方』のマスターは成功への近道

ビジネスレターの書き方は、単なる形式的なものではありません。相手への配慮、目的意識、そして自社の強みを効果的に伝えるための戦略的なツールです。手紙の宛名の書き方など基本的なマナーについては「【完全保存版】「この人、デキる!」と思われるビジネス手紙の宛名完全ガイド」の記事をぜひご覧ください。

今回ご紹介した「起承転結」のフレームワークと、基本的なマナーを押さえることで、あなたのビジネスレターは劇的に変化するはずです。相手の状況を深く理解し、そこに寄り添う形で自社の提供価値を伝え、明確なネクストアクションを提示する。この流れを意識することで、あなたのメッセージは相手にしっかりと届き、ビジネスの成功へと繋がる可能性が高まります。

ぜひこの記事を参考に、響くビジネスレターの書き方をマスターしてください。

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